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9月, 2009の投稿を表示しています

僕にしかできない事。 龍笛の何を伝える?

NYには“天理NY雅楽会”というNYで唯一の雅楽団体があります。月に三回程練習しているので、僕もそのお手伝いに行って来ました。 その中にMさんというアメリカ人の笙吹きの方がいて信じられないくらい熱心なんです。練習はすべてICレコーダーで録音しているし、先日は舞を少し指導したのですがビデオでずっと撮っている、、少しこちらが緊張します。。。 そして日本人の宮内庁楽師の名前も良く知っているし、今度誰々がNYで雅楽を演奏するとかよく知ってます。もちろん僕より。 いったい何がそこまで彼を雅楽の虜にさせるのか??ホストマザーのアメリカ人に聞いても“I don't know.” 一緒に演奏してても手移りだって最初は少し早いものの、少し注意するとすぐよくなります。 雅楽は間違いなくこの国に伝わります。 そしてコロンビア大学でも感じた事ですけど曲を吹き終わった後、色々と自分の感じた事、思った事をよく話すし、よく質問してくる。もちろん僕は、Please please speak slowly!!!!!! 日本での稽古においてはあまりない光景です。というのは日本では一方的に上手い人、若しくは年配の人が物申し、それに若い人や初心者が準ずるのが普通のスタイルであって、何と言うか“感じる”という感性を育てる稽古ではないように僕は思います。すべての雅楽団体を見たわけではないので一概には言えませんが。 みんなが自分達の演奏について話すというのは内容がどうであれすごくいい事です。 ただそのMさん、コロンビア大学の学生さん達の話を聞いていると、雅楽をどうしても頭で理解しようとしているのです。例えばMさんの場合、演奏中他の楽器の音も良く聞いていて、それ自体はすごくいい事なのですが、笛のどの指の時に笙はどう合わすのか?篳篥のどの指の時に笙はどの指なんだ?みたいな質問が多いのです。決まって僕は「Just keep your rhythm.」 すごく難しいのですが、雅楽は合わす練習をするのではなく、合ってくる練習をするのです。音を出す練習をするのではなく、音が出てくる練習をするのです。 そしてもう一つはもっともっと音色にこだわらなければならないのです。音が一音の中でしっかりと伸びきるから、拍子が生まれてくるのです。“音”、一つの音が大切なんで、その中にリズム

とある日本人について

昨日から学校が始まり、これから目をこすりながらの毎日が始まります^^^ 今日学校に行く時に、地下鉄でとある日本人男性と会いました、。この方とはレジスターの日に一度出会っていたのですが、たまたま電車で隣に座って来られたので数十分ですが学校までの道のり色々と話をしました。年齢はよく分りませんが会社を退職してからの方なので僕の倍程は人生を歩んで来た方だと察します。 なぜその年齢で??と率直に思ったので、その事を訪ねてみました。 “人生は一度きりであるから。” そう思って生きている人はたくさんいると思うのですが、実際NYまできて右も左も分らない、もうかなりの年配の方がそこまでするのは、、すごい。。 そしてこの方は自分の力だけで来ている。僕のように色々な方に迷惑をかけながらではなく。。。 自分がどういう風に生きて行きたいかを考え、それを行っていくという事はすごく大切であると思いますが、僕の場合はそれをもっと自分の力だけで行っていかなければならないと今日はすごく感じました。 そして、今まで助けを頂いた方にどうやって恩返しをしていかなければならないかもよく考えなければならない。

説明難し。in English

毎週木曜日は、僕は一助手としてコロンビア大学に雅楽の指導で行きます。 雅楽というのは、実際はすごく洗練されていて理論的な伝統芸術です。ってなんか学者さんみたいな事言ってますが、、、僕は龍笛というのを、常に映像として、イメージとして捉えようとしているので、実際に言葉で、吹き方や音質についての事などを伝えるのはすごく難しいです。 今日は秋の雅楽のセメスターが始まって二回目で、生徒さん達、特に新しい方達は譜面のカタカナを覚える事から始まりますが、ほとんどの方達は日本語を少しかじってたり、日本文化に興味がある方達が受講しているのでそこはなんなくクリアできます。 ただ何が問題かって僕がそれらを英語で説明しなければならない点です。僕自身日常生活で困る事は少なくなってきましたが、龍笛における細かな指使いや、持ち方、息の入れ方になるとすごく難しく、自分でも自分の英語がわからなくなってきて、、もちろん聞いている生徒さんの顔は^???^って顔です、、、、 本当に伝えなければならない大切な事は、雅楽に対する考え方や東洋における重要な思想であったりするのですが、その辺はもう少し、いえかなり時間がかかりそうです。 色々な局面に備え、今日は昼からホストマザーに尋ねてノートに記してたのですが、いざとなるとなかなか思うようにはいきません、、^^ でもすごく勉強になるので楽しい時間です!! 来週月曜からやっと学校が始まります。5時30分起きです。 僕の特技は早起きですので問題なし、、のはずです・・・^。^

コンサートへ その他色々

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昨日は 渡辺薫 さんという方と他数名のコンサートに行ってきました。 遊びがてら、少し早く家を出てダウンタウンの辺りを歩いてみました。 チャイナタウンはかなり独特なにおいがします。なんとなくワクワクしましたけど。たくさんの国に自分達のコロニーを持ってる彼らの団結力はほんとすごいものがありあます。電車15分の場所違いでスーツを着て忙しそうにしている人と、一方よく分らん漢方を売ってるおばちゃん達がいる町。。おもしろいです、、、 そして道一本隔ててリトルイタリー。こちらはこちらで、みんなかなりテンションが高い。ただ食べ物としては、お酒を除いて僕にはアジア系の方が合いますね。      その後はソーホーの辺りやユニクロ行ったりぶらぶら、、もちろん僕にはメンズのパンツはどれもぶかぶかです、、買うとすればレディースです。 そして欠けてはならない場所。僕が三年前にソロコンサートを開き、再びアメリカに帰って来ようと最終的に決断に至った場所、GALLERY ONE TWENTYEIGHT。いましたいました。当時のマスターやそこで働いてた人。なんか少しうれしかったです。ちなみにここでまた近々演奏する事が決まりました。日程はまだ決まってません。 さて薫さんという方についてですが、この方のショーがあるというのはホストマザーから聞きました。彼は篠笛、龍笛、フルート、太鼓なんでもします。パーカッション、ピアノ、弦楽器、、色々な楽器とコラボしてジャズなんかもやったりして楽しんでやってました。最初、、ほんとすいません、、WEBで彼の笛を吹いている写真を見た時は少し硬い感じがあったんですね。でも実際会って話したり、演奏を聴くとすべてがすごく柔らかい。そして見事に空気に慣れている。たくさんの場をこなしているというのもあると思いますが、そういうのではなく、なんだろう、、素質だろうか?? 僕は芸術を見る時の視点はいつも同じです。絵であろうと、音楽であろうと、、“何かが”伝わってくるかどうかです。でもたぶん音楽、特に西洋音楽なんかは、そんな難しいこと考えずに、気軽と言ったらおかしいかもしれませんが、素直にその場を楽しむ事が一番だと思いますが。。みんな即興で色々やってすごく楽しんでやってました。お客さんと共に。 だから僕の目指しているのは明ら

コロンビア大学へ

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コロンビア大学には雅楽のコースがあり、僕のhostfamilyの奥さんが主任講師として雅楽を指導しています。 今日はそのお手伝いとして行って来ました。三年前に来た時にも少しお手伝いをさせて頂き、今回その時の生徒さんもまだいたので、ほんと久しぶりの再会といったところでした。 なんとも不思議な光景です。白人からアジア系から様々な人が雅楽器を触っているのですから。足を組んで演奏しているし、姿勢なんかあったもんではありません。もちろんそういう文化ですから、それがいい悪いではなくて。。 僕が今日感じたのは、リズムというのが彼らにとって一番難しいのではないかと思うのです。唱歌を音程通り歌ったり、指を覚えていくのは練習次第でなんとかなると思うのですが、雅楽のリズムというのはとてつもなく取り辛い、、、同じ文化で同じ環境で育った者どおしでもなかなかリズムが合いにくいので。。 だからみんなで呼吸を合わせるために座禅を勉強すれば合ってくるという、そう簡単なものでもないと思いますが。 海外において雅楽を伝える時一番難しい点はこのリズムですね、間違いなく。 呼吸というテーマと、この雅楽のリズム。僕にとって、この国でこの国の人達に指導する時の大きなテーマの一つですね。 明日はテストです。寝坊しないようにしなければ^^

登録へ

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今日は学校へ登録に行きました。 多少迷いながらも、自分のあたふたを楽しみながら行ってきました。 最初僕が入るのは、大学の付属の語学学校なのですが、ビルを間違って入ってしまい、普通の大学の入学式のような所に紛れ込んでしまう破目に・・・。大学関係のバッジを付けてる人に「僕はTELC(語学学校)の手続きをしたいんだ」って言ってるのに、なんか適当に流されて、大講堂のような所に通されて気づいた時はもう遅し、、出るに出られない、、、。 途中、僕の来る所は絶対ここじゃないと思いながら、終わってからほかの人に尋ねるとやはり違ってて、隣のビルだった。その間約40分間。 その後はなんなく手続き終了。。 クラス分けテストは明後日の模様。 ああ、またTOEFLみたいなテストを受けるかと思うと少し気分が冴えない。 しかしそんなことは言ってられない。がんばろう。

ぶらぶらと

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朝の2時位に目がさめ、4時位まで起きて、それから寝て、起きて、、寝て、、、結局昼の二時位に目が覚めました。完全な時差ボケです。。 これではいかんと思い、とりあえずマンハッタンに土地勘を戻すためふらふらと出かけてきました。タイムズ・スクエアあたりから、ロックフェラーセンタービルの辺りをぶらぶらと、、なんとなく戻ってきたなぁという実感と共に、空気が汚いという率直な感想。ついこの間まで清流の側に住んでいたものですから。 さて明日は学校の手続きです。 しかし夜になると目が冴えてくる。。 まぁ時間が解決するでしょう。

到着

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無事JFK空港に着きました。 写真は出発前と北京国際空港での乗換えの時です。国際線にも関わらず外から乗り込んだのは初めてでした。 十年来の親友DE殿、関空まで送ってもらい、朝飯も御馳走になり本当に感謝してます。篳篥の腕しっかり上げといて下さい。 三年前に来た時よりもかなり冷静だったというか、もちろん多少は興奮してますが、乗継や税関などもなんなく通れました。 こちらの空気に巻き込まれないように順応しながら、又、自分のスタイルを貫きつつ柔軟に、芸術に取り組んでいきたいと思う。 今はかなり眠いのでとりあえず寝ます。

発ちます。

 明日から山口に一泊し、それから奈良に入り7日に関空から出発します。ですので、これが渡米前の最後のブログになると思います。 今日は、午前中は伊野まで国際免許を取りに、午後からは色々と挨拶回りをし、夜はなんとなんと!!我が家のバーべキュー小屋が完成し、大工のKiyoshiさんや親戚、妹の友達やその他、20人くらいでしょうか?こけら落としの意味も込めてワイワイガヤガヤと飲んで食べてしました。。。Kiyoshiさんが獲った猪やアユは最高にうまかった!!でも僕はまだ荷物ができてなかったので、ビールはお預け(泣)、、 夕方は祖父母の墓に行き笛を吹いてきました。 なぜか分らないのですが、最初吹こうとすると緊張して手が震えて吹けないのです。もちろん回りには誰もいませんよ。なのになんだろうすごく緊張しました、、、 吹いてる途中気づいた事が一つあります。それは自分が先祖から繋がっているということです。呼吸法、所謂座禅を組む時は、自分が自然の一部、自然と繋がっているという意識を持ちながら行いますが、時間的な繋がりは今まであまり意識したことがありませんでした。しかし、今日お墓の前で吹いていると、自分がここに存在しているというのは、この方達のお陰であるという事をすごく強く感じました。 空間的にも、時間的にも自分が長く、広く繋がっているという事。 自然と、何かを成し遂げるには自分だけの力だけでは無理だと感じました。 色々な人の協力や支えがあり、自分が笛を吹く事ができる、そして日本以外にも発信することができる。僕にできる恩返しは、少しでも多くの人達が“幸せ”を感じてくれるような笛を吹き続ける事である。自分のために、人のために。“感謝して” 次のブログは遅くとも8日には書きたいです。 では行ってきます。