天理大学雅楽部ヨーロッパ公演 ロンドン大学
ロンドンに戻ってきました。
8月30日にNYを出て最初にロンドンに着き2日間滞在しました。が、記憶としては残念ながら食べ物がおいしくないの一点でした。建物の歴史の重さはやはり深いものを感じましたが。
観光の写真を少し載せます。
バッキンガム宮殿。さすがに美しいです。
演奏に来ているのでそんな事は今回言ってられません。
ここでの演奏は時間と場所の狭さとの勝負でした。
一時間半で準備、リハーサル、着替えです。普通だったら可能ですが、太平楽
を含む舞楽三曲、伎楽、管絃、謡物を、何人かがかけ持ちしているので結構ハードです。ここで太平楽を舞う学生と先生との会話のやりとりがありました。
学生;「この広さでは舞えません」確かに奥行きは実際の半分しかなく後ろは壁です。横幅も実際の3分の2程でした。しかも太平楽は太刀や鉾を振り回すので実際は三間四方以上を体以外の鉾などがはみ出ます。
先生;「なぜ君たちはどうやったら舞えるかを考えないのか?(お怒りモード)」佐藤先生はその場その場で出来る限り良いものを提供しようと常に考えている方です。そこから学生も必死に立ち位置や舞い方を考えて少ないリハーサルの時間でなんとか作り上げていました。さすがです。
本番も今回5公演の中で一番良かったと思います。
学生はプロの集団ではありませんが、いつも一生懸命ですのでその気持ちはよく伝わります。特に今回ドイツで演奏した時は、実はドイツには日本から色々な雅楽団体が来てお客さんの耳は肥えているにも関わらず今回が一番良かったという声をたくさん頂きました。お愛想だとしてもうれしいものです。素直に雅楽を捉えそれぞれの学年が上の学生を敬います。厳しい上下関係というのは今の時代に合わないかもしれませんが、今回彼らを見ていてこれはとても大切な事だと感じこれが機能しなくなるとこの雅楽部は続かないのではないかと感じるくらいでした。学生といると毎日が刺激的で、興奮的で、実に楽しい時間でした。約10日間という非常に短い間でしたが忘れられない、そして今後の僕の活動に大きな意味を持たせるツアーでした。
OBとして何かを伝えたいと思い参加したにも関わらず、実際は学生から学んだ事の方が多かったです。佐藤先生、OB志水さん、関係者の皆様、学生、又ご来場して頂いた方本当にありがとうございました。
さて次からはいよいよインドです。
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